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石川登+松本さと子展 なにげに 会場 Art Labo深川いっぷく 2013年4月10日(水)〜21日(日) 月火定休 12:00~19:00 info TEL 03-3641-3477 fukagawaippuku@gmail.com http://www.fukagawa-ippuku.jp/ はじめてカメラを手にした時のことを覚えているでしょうか? 家族を撮り、ペットや友人を撮り、ふと目にした花の美しさや何気ない風景を撮ったことでしょう。また日常のちょっとした驚きや発見を小さな感動と共に撮ることでしょう。 松本さと子の絵画は日々の小さな生きる歓びと不安に溢れたスナップを元に制作されていて、まるで日記のように軽やかに絵を描いています。石川登の写真は、スナップの手法を基本に置きながら、突然現れた日常の隙間から、その裏側を見透かすような微笑ましさ、いかがわしさ、不気味さも感じさせるものであり、それはシュールレアリスムの幻想画のようでもあります。 日本人は写真が好きで、しかもスナップが伝統的に根強いように思います。写真好きの私の知人が「写真を撮るために出かける事はしない」と言った事があってとても印象的に記憶しています。作品を取るために行動するのではなく、まずは生きて生活をして、その実感を感じた時にたまたま傍らから撮り、焼き付けたいという欲求なのであろうと思います。このような作為のない姿勢、不作為に対する志向は日本人独特なのではないでしょうか?わざとらしさを嫌いさりげなくその価値を漂わせるというのは日本人が好む志向のように思います。 利休に関する伝聞のなかに、不意の訪問先でのもてなしが見事で感心していたところ、日持ちのしない蒲鉾が出て来て、そのもてなしがあらかじめ準備されたものと知って失望したというものがあります。利休の逸話は伝説的に作られたものが多いのでこれもそうしたものの一つであるとは言えますがここに日本人の礼儀作法に対する謙虚にさりげなくという不作為の志向が感じられます。 そして、それは「自然」という形容にも関わっていて、たとえば日本庭園では自然を「自然」に見えるように極めて「人工」的に造形します。「自然」=さりげなさは強い作為性が背後に隠れているのです。 不作為は本来写真が得意で、絵画は絵空事で作り上げる主観的、作為的な表現を得意とするのが一般的な認識だったのですが、松本さと子はカメラを用いることで不作為のような絵画を描き、石川登は不作為のスタンスを取りながら日常から外れた非日常的でまるで絵でしか現れないような作為的な情景を撮っており、この作為/不作為の関係が逆転しています。この事は現代の写真や絵画の一側面を表出しています。 そのような関係が、私たちの感覚にテクノロジーが深く関与している事を感じさせる写真のような絵画と絵画のような写真の二人展です。 (白濱雅也 ArtLabo深川いっぷくディレクター/美術作家) 石川登 1971年 東京都に生まれる。 1995年 九州産業大学芸術学部写真学科卒業 個展 1995年 『シネマトグラフ』[シリーズ新しい写真家登場]コニカプラザ(東京、新宿) 1997年 『シネマトグラフvol1,2』WTCミュ-ジアム(大阪、南港) 2000年 『ウィークエンド』[ユーナ21] ニコンサロン(東京、新宿) 2001年 『デイドリーム』 ライトワークス(神奈川、横浜) 2004年 『golden valley』 ギャラリーパストレイズ(神奈川、横浜) 2009年 『disproportion』 マキイマサルファインアーツ(東京、浅草橋) グル-プ展 1995年 『IMS Photographers Gallery』(福岡、天神) 1998年 『Riot展』コニカプラザ(東京、新宿) 2000年 『Riot展-02』ギャラリーアートグラフ(東京、銀座) 2009年 『Riot展-03』ポートレートギャラリー(東京、四ッ谷) 主な作品掲載出版物/web 1995年 『アサヒカメラ』10月号 朝日新聞社 1996年 『フォトコニカ』2月号 コニカ株式会社 1998年 『アサヒカメラ』8月号 朝日新聞社 2004年 『アサヒカメラ』3月号 朝日新聞社 インターネットフォトマガジンジャパン(バックナンバー35) http://www.ipm.jp/ コレクション 1999年 清里フォトアートミュージアム 2001年 清里フォトアートミュージアム 2006年 清里フォトアートミュージアム 松本さと子 1970 群馬県生まれ 1997 東京芸術大学大学院彫刻研究科 修了 個展 1996 玄関ギャラリー(東京芸術大学 東京) 2001 トキアートスペース 東京) 2006 深川いっぷく(東京) グループ展 2003 船橋現代美術交流展’03(千葉) 2005 アートカクテル2005(東京) アートイン市川 (千葉) Iron Tribe 2005 Exhibit (アメリカ) 2006 トキアートスペース企画「アーティスト達の年賀状」展 2007 Iron Tribe 2007 Exhibit (アメリカ) 2009、2010 群馬県 高校美術書道 教員展 2002ギャラリー覚 (東京)
by fukagawalabo
| 2013-04-03 17:13
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